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セミナー集客戦略:誰をターゲットにするべきかを考える

セミナーのターゲットを間違えてない?

セミナーを行っているほとんどの人は、そもそものターゲットの設定を間違えていることが非常に多いです。
どういうこと?と思われるかもしれませんが、これはセミナーに限らずビジネスそのものにも言える話なので、しっかりと把握しておいてください。

セミナーマーケティングのキモは教育

そもそもどんなビジネスにもマーケティングが必要です。
マーケティングというのは「売り上げを上げるための仕組み」とか「流れ」と言い換えることができますが、
基本的には認知、教育、販売という流れさえ覚えておけば間違いありません。

販売する前に教育というステップを挟むので、「2ステップマーケティング」ということもあります。

この教育から販売という流れを一撃で終わらせられる超効率的なツールがセミナーであるということができるわけですが、
それではここで言う「教育」とは何でしょうか。

マーケティングにおける教育とは

一般的な理論で言うのであれば、マーケティングにおける「教育」というのは、学校の授業のように何かを教えてあげるということではなくて、
お客さんとの距離感を縮めるという意味だと言われることがほとんどです。
そのためにノウハウを教えたり、お客さんと仲良くなったり好意を持ってもらったり、接触回数を増やしたりといったことを行うわけなので、これ自体は間違いではありません。

ビジネスの本質はお客さんの問題を解決することと定義できますから、あなたも自分の提供できるノウハウやコンテンツによってお客さんの問題を解決してあげたいという志を持っているのではないかと思います。

セミナーに来る人の分類と割合

困っている自覚がある人は少ない

ところがほとんどの経営者は、いま問題があって困っている人を見つけてきて売りたいと考えています。

ここが大きな間違いなんですね。
なぜかというと、それをみんなやってるからです。
つまり、ライバルがたくさんいるということです。レッドオーシャンです。

ここの奪い合いに勝とうと思ったら、結局規模が大きいところ、資金力があるところが勝つと相場は決まっています。
仮にあなたが業界の王手であったり、資金力が豊富にあるというのであれば、そこで勝負してもらってもいいのですが、恐らくそうではない方がほとんどだと思います。

それでも、自分が問題を抱えていて困っているという自覚がある人が世の中に腐るほどいれば問題はないわけなのですが、
統計上そういう人の割合は1割ほどしかないと言われています。
この少ない割合の人を、他のライバルと奪い合うという構図に入っていくのは結構大変です。

全く困っていない人は対象外

一方で、その問題に関して全く悩んでいないという人の割合は統計上、3割ほどです。

例えば、世の中にはメタボ・肥満で悩んでいるという人は結構いらっしゃると思います。
もしくは、いま以上に太りたくないという悩みを抱えている人も合わせると、かなりの割合になるのではないでしょうか。

しかし、たとえば私などは生まれてこの方、太ってしまったとか太るかもしれないといった悩みを抱えたことがありませんので、
もし私がダイエットのセミナーに行ったとしても、退屈なだけで1mmも響かないということは想像に難くないでしょう。
こんなことを言うと反感を持たれそうですが、こればかりは体質なので自分でもどうしようもありません。

セミナーにおいても全く同じことが言えて、だいたい参加者の3割くらいはさまざまな理由で対象になりません(お金がない・興味がない・いま動く気がないなど)。
ですので、参加者の7割が対象になるのであれば、そのセミナーの集客はうまくいっていると思ってもらって構いません。

セミナーでターゲットにすべき層

困っているが、気づいていない人

で、ここまでお伝えすれば、勘のいい方には本当のターゲットが見えてきたのではないでしょうか。
我々が本当に狙っていくべきなのは、今困っている自覚がある1割の人でもなく、全く悩んでいない3割の人でもなく、それ以外の6割の方々です。

この方々は、問題や悩みを抱えてはいるが、まだ意識できていないという層になります。
このゾーンの人たちに実は問題があるということを気づいてもらって、行動してもらう方がはるかに効率が良いんですね。

気づかせるために切り口を変える

こういう人たちの興味を惹くために作るのが「コンセプト」です。
コンセプトは、切り口を変えてあなたに関係があるよ、という形で見せることなんですね。
そのコンセプトに惹かれてセミナーにやって来た人たちに対して、教育をするわけです。

つまりまとめると、セミナーにおける教育というのは単にお客さんとの距離感を縮めるというだけではなく、
お客さんが抱えている問題や悩みに気づいていない人を気づかせて、今すぐ行動させる、というところに本質があります。

セミナーシナリオの役割

そのためにセミナーのシナリオを作る上では、参加者にとっての自分ごとにさせるというのが非常に重要になってきます。
人間誰しも自分に関係がない話には興味がありませんから、
いかにあなたに関係がある話なのかということを、手を変え品を変え伝えていくのがセミナーシナリオの役割になります。

皆さんも、欲しいかどうかどころか全く興味がなかった見向きもしなかったようなものを、急に欲しいと思った経験がないでしょうか。
それは何らかのきっかけでそれが自分に必要だということに気付いたからなんですね。
人間は、気づくと欲しくなる生き物です。

行動する人は常に少数派

ここでもうひとつ大事なことを述べておくと、人間は世間の常識が間違いだと理解しないと行動しない生き物です。
たとえば、世の中の多くの人にとってダイエットは必要なことですが、
だからと言って本当にラ●ザップに行ったり、ダイエットの講座を受けて本当に痩せるという結果を手にする人は世間全体からすると少数派なんですね。

だからこそほとんどの人は、本気でダイエットをするという行動を取ることができません。
なぜなら、そちらが多数派で、多数派でいたほうが人間は安心するからです。

セミナー参加者を行動させるためには

では、そこから行動するためには何が必要なのかというと、まず感情が変わること、感情が動くことであり、その結果として価値観が変わることなんですね。
言い換えると、いかに相手の感情や価値観を変えられるかというのがマーケティングだということもできます。

では、相手の感情や価値観を変えるためには何が有効なのかというと、ここでまたセミナーという存在が出てきます。
セミナーには立ち位置があります。
教える側と教わる側と言う明確な立ち位置がはっきりしているので、教える側である講師という権威性があると人は話を聞きます。
まず話を聞かせなければそもそもお話にならない、というのが大原則です。

仮にあなたがこれから大きなお金を作りたいと思っている駆け出しの経営者だったとして、あなたの友達や家族が語る経営論を真剣に聞こうと思うでしょうか?
やはり、実際に経営という世界で活躍をしている、もしくは結果を出している先輩の経営者からであれば、この人の話なら聞いてみてもいいかなと思うのが普通ではないでしょうか。

まとめ

というわけで、セミナーにおける教育とは単に参加者との距離を縮めるだけでなく、
まだ自分の抱えている問題や悩みに気づいていない人を気づかせて今すぐ行動させる、という部分に大きな価値があります。

ですから、いま問題を抱えているということを自覚している人を見つけてライバルとの価格競争に巻き込まれるのではなく、
本当は問題を抱えているけれどもそれを意識できていない層にアプローチすることで、ライバルと比べられることなくお客さんを助けていきましょう、というお話でした。

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